2023年3月掲載「伊良湖港お魚いちば」

季節誌しずく~地産地消の小さな流れをご紹介

伊良湖港だからできる産直市場

競りの見学から始まった、将来へ向けた観光市場へ

渥美魚市場
 渥美半島の先、伊良湖岬にある渥美魚市場。太平洋、三河湾、伊勢湾といった漁場から、年間100種類以上が水揚げされる。目の前に海が広がり、獲れた新鮮な魚を漁船が直接、市場に持ち込み、競りが始まる。その競りも見学ができる開放的な産地市場で知られている。
 渥美魚市場が営業を始めて約50年。時代の流れから、魚離れ、後継者問題、海の環境問題などの影響もあり水揚げ量が減少。「ただ、その中でも、強みは漁師さんがいて生きた魚を揚げてくれる」と語る、代表取締役の清田幸広さん。
 

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継続への道
 開放された産地市場を目指し、最初に着手したのが「競りの一般公開」。実際の様子を間近に見れるとあって、親子連れにも人気。珍しい魚介や日頃は見ることのない魚の姿に驚く声も聞かれるそう。「魚はしゃべらないから、その代わりに自分たちが声にして代弁している感じかな。命をいただいている感謝も忘れてはいけない」と伝えている。競りで見た魚を実際に食べれる場所を作りたいと、次に「いちば食堂」を6年前に始めた。4種類の定食が用意され、水揚げによって内容が変わる楽しさと美味しさが人気。

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2023年2月19日オープン
 次に食べた魚が購入できる場所をと「伊良湖港お魚いちば」を2月19日にオープン。競り後の鮮魚、渥美半島と近隣の島々の特産物、お土産品、野菜などが並ぶ直売所。食堂や直売所は、名古屋で飲食店を展開している東原相助さんのアイデアも盛り込んでいる。「閉鎖的な市場から今後は『食べれる水族館』を目指し観光市場にしていきたい。ここでしかできない非日常が楽しんでもらえたらと、体験や食育に繋がるイベントもやりたい」と話す。アイデアと工夫が、新たな魚市場となり将来へ繋げていく。
 

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伊良湖港お魚いちば

株式会社 渥美魚市場 清田 幸広さん(右)
株式会社 つばさや 東原 相助さん(左)

●田原市伊良湖町宮下3000-3 ●TEL:0531-35-6731(㈱渥美魚市場)
●営業時間:10:00~16:00(いちば食堂11:00~15:00)

●定休日:火、水曜日
●(㈱渥美魚市場 競り12:30~ 定休日:火曜日、土曜日、祝日の前日) ●Instagram:@ichiba_irago


二人がタッグを組み、開放的な魚市場を展開。ストーリーのある複合的な楽しみ方で、遠方から訪れる人も多い。