2015年12月しずくTimes その2 ~東三河のちいさな地産地消~

季節誌しずく~地産地消の小さな流れをご紹介

東三河食材の実力を料理で実感

料理に使う食材の産地で繋がった「東三河」との縁

フランス料理シェフへの道程

長崎県で生まれ、実家は寿司屋、親戚も和食の板前がだったりと、飲食業は身近なものだった。その反面、幼少期の夕食が午後10時をまわることもしばしば、空腹の中、見ていたテレビで国内で話題になり始めたフランス料理の存在を知る。「おいしい物が食べたい。味の想像のつかないフランス料理を食べてみたい。」と食への関心が強くなっていった。高校卒業後、ホテルニューオータニ大阪に入社、料理人として修行が始まった。ところが、担当は宴会料理。夢と現実のギャップ…目指すは「フランス料理」と志を戻し、新天地「ハウステンボスホテルズ」へ。そこでは世界各国の賓客をもてなす「迎賓館」を含む5つすべてのホテルに勤めた。その後も京都「ロテル・ド・比叡」や大阪有名レストランの料理長を務めるなど、技術と経験を積み、数々のレストランプロデュースなどを手掛け、料理の可能性を広げていった。
季節誌しずく「サロン イナシュヴェ 名古屋 酒井淳シェフ」季節誌しずく「サロン イナシュヴェ 名古屋 酒井淳シェフ」季節誌しずく「サロン イナシュヴェ 名古屋 酒井淳シェフ」

東三河の地で…

そして、豊橋駅前の開発の新たなシンボルとして「ホテルアークリッシュ豊橋」ができた2007年、縁あって初代総料理長に就任、東三河の地に足を下ろした。東三河の食材を積極的に取り入れたフランス料理を提供する「シェフ・酒井淳」として名を広めた。
「今までの経験の中で、実は、ベビーリーフやうずらなど、産地を見ると豊橋など東三河の名前を良く見かけていました。東三河はちゃんとした物を作っている人が多い。僕にとっても東三河の食材を使えるのはうれしいし、縁を感じます。」と酒井シェフ。シェフ業を務めながら実際に、生産者の元へ自ら足を運び、育った圃場や環境、作り手の顔を見て会話し、繋がりを大切にした。これは、顔の見える人の食材を説明して提供したいという、食を通じて感謝の気持ちを伝えるためのシェフのこだわり。

季節誌しずく「サロン イナシュヴェ 名古屋 酒井淳シェフ」季節誌しずく「サロン イナシュヴェ 名古屋 酒井淳シェフ」季節誌しずく「サロン イナシュヴェ 名古屋 酒井淳シェフ」

食事そのものを楽しむ空間

2014年より東三河を中心に、全国でフードディレクターとして活動してきた酒井シェフ。そして、2015年9月、名古屋東区に拠点を移すと同時に「ハチドリの一滴 ~いま、わたしにできること~」を表現する場としてレストランと料理教室を併設した新感覚の「サロン・イナシュヴェ」をオープンさせた。1日1組予約限定のこのサロン、夜は四季折々の厳選素材をオリジナルフレンチをフルコースで提供。「食を通じて人を幸せにする職業だからこそ、自然に近い状態にしたい。そこにはやはり地産地消や食育は大切。」と、今もまだ通過点と語る酒井さん。
2015年2月からは自ら出演、わかりやすく解説しながら実際に調理してみせる大人向け教育動画チャンネル『シラバス』を開始。旬を取り入れた斬新で体にやさしい料理を毎週月曜日Youtubeへ追加配信している。


サロン イナシュヴェ 名古屋 酒井淳シェフ
salon inahevé(サロン・イナシュヴェ) 
シェフ 酒井 淳さん

長崎県出身。ホテルニューオータニ大阪など修行を経て、ここ東三河ではホテルアークリッシュ豊橋の総料理長に就任。2015年9月に自身のお店、salon inahevéを名古屋で開く。

●salon inahevé  名古屋市東区泉2-1-28 ヴィアーレ・ストリア 2B
●営業曜日:水・木・金・土・日
●営業時間:ディナータイム/17:00以降より受付
●TEL(052)982-7588 ●


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