2015年3月しずくTimes その1 ~東三河のちいさな地産地消~

季節誌しずく~地産地消の小さな流れをご紹介

JA愛知中央会主催第3回プレスツアー参加

西三河地域の2つの部会「三河みどり・へきなん美人」

2月24日、JA愛知中央会主催の第3回プレスツアーに参加した。西三河地域を視察するプレスツアーで、JA西三河きゅうり部会、JAあいち中央碧南人参部会の各部会の取り組みや収穫風景など視察が行われた。
愛知県は自動車産業を始めとして工業生産が盛んな県ですが、温暖な気候や山や川の恵みを受けられる地形から、農業産出額全体で全国6位(平成22年度)と農業も盛んな県となっている。そして農産物生産量全国上位の作物があり、特に、野菜や花の生産が盛ん。キャベツ、しそ、いちじく、ふき、菊、バラ、洋ラン、シクラメン、観葉植物、うずら卵など産出額全国1位の品目がいくつもある。
今回は、JA西三河のきゅうり「三河みどり」とJAあいち中央のにんじん「へきなん美人」のブランド野菜の視察へ出掛けた。
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三河みどり

西尾市は、冬季でも温暖で好天が続く豊富な日射量を利用し、昭和30年頃からきゅうり栽培が始まった。平成に入ると、ライフスタイルの変化に伴い、きゅうりを食べない時代へ突入する。追い打ちをかけるように、選果機の更新や購入に多額の費用がかかることが分かり、選果機設置委員会メンバーによって、予算と構想を立て、平成17年にオリジナル新選果機建設に至る。必要な機能の絞り込み、トレーサビリティ機能、選果カメラ搭載など、消費者のニーズに応える機能を備え、低コストな設計を採用することで、危機を乗り越えた。「安心・安全で高品質なきゅうりを適正価格で食卓に届けよう」をモットーに、誕生したのが、ブランドきゅうり「三河みどり」。今では冬期の名古屋市場のシェアを約43%(平成24年度)まで占めた。全国からも取り組みが評価され、販売方法や栽培技術でも注目を集めている。

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へきなん美人

にんじんは碧南市の南部の海に近い場所に位置するさらさらとした砂地の畑で栽培されている。中部圏No.1の出荷量を誇るにんじんは1月中旬から3月下旬にかけて、総出荷量は約1万tにも及ぶ。「あいちの伝統野菜」の碧南鮮紅五寸をもとにしたオリジナル品種「へきなん美人」。特徴は独特の臭みが少なく、鮮やかな紅色と濃い旨みと甘さ。水はけの良い土壌と、品種、生産者の技術によってバランスの整ったブランドにんじんが誕生した。
適した土壌を利用し、にんじんが伸びる秋ごろに温度を下げすぎないことが重要になる。この時期は畝を約30cmと高くし、陽の当たる面積を増やすことで地面を温める工夫をする。そんな地域独特の栽培方法があるからこそできるブランド「へきなん美人」。生で食べることで、にんじんの本当の甘さを知ることができると、特徴を伝えるPRにも熱が入る。


JA愛知中央会さん

●JA愛知中央会 名古屋市中区錦3-3-8
●TEL(052)951-6944 ●http://www.aichi-ja.or.jp/

愛知県内のJAを統括するJA中央会。地域農業の振興の推進を中心に推し進め、この地でのさらなる農業の活性化を目指す。