2014年3月しずくTimes vol.1 ~東三河のちいさな地産地消~

季節誌しずく~地産地消の小さな流れをご紹介

夢もつ若手プロ農家集団

農業という仕事に夢と誇りを

「夢農人(ゆめノート)とよた」

2010年9月に3人の農家が立ち上がり、次世代の若い人たちが農業に興味を持ち、夢や、やりがいを抱ける未来を目指し結成された豊田市周辺域を中心に活動を行う若手プロ農家集団「夢農人」。現在メンバーは(2014年2月現在)32名(うち新人メンバー1人)で、メンバーの業種は養豚、米、野菜、お茶、鉢花、養鶏、果樹、洋ラン、牛、乳牛など1業種1人ではなく、同品目生産者が複数在籍することが可能な組織形態を持つ。経営理念を「夢を描こう、豊田の地に」「農を語ろう、誇りを持って」「人と農が繋がる、夢農人とよた」と掲げ、メンバーの農産物を販売する産直「夢農人マルシェ」、イベントでの販売、学校向けの農業体験など幅広い食育活動や地域コラボ商品の開発・販売をするなど、農業を知り伝えること、対面販売を通じて人と人を繋げ自分たちの肥やしにするなど、地域に密着した活動を行っている。

豊田「夢農人」2豊田「夢農人」5豊田「夢農人」4

感謝しNight2014

2014年2月23日(日)、ホテルフォレスタにて夢農人とよた主催「感謝しNight 2014」が開催された。年に1度開催され今年は2回目。夢農人と一般消費者が交流できるとあって200人の応募者が参加した。夢農人が手がけた食材を使い、ホテルフォレスタの料理長によるこの日だけの特別メニュー「地産地食ビュッフェ」が用意された。どの生産者の何の食材が使われた料理かが表示がされ、それを見ながら味わう姿が多く見られた。夢農人ブースコーナーでは、お米の品種の食べ比べ、はちみつ食べ比べ、ごはんのお供、お茶飲み比べ、果樹を中心としたジェラートブースもあり、普段ではできない体験も用意され、各ブースには人が溢れた。また、マルシェブースでは実際に料理で使われている野菜などを購入でき、多くの人が買い求めた。「農家のホンネ」と題されたトークショーでは、お茶生産者からおいしい淹れ方講習の開催や、果樹園農家からはおいしく食べる保存のコツや、名古屋コーチン生産者からは、クイズ形式で部位についての話など、参加者にためになることを聞くことができた。最後には大抽選会が行われ、夢農人の自慢の生産物が並び、 盛り上がりをみせ閉幕となった。

豊田市周辺域の農業の今とこれから

豊田市は、愛知県北部に位置し、愛知県で人口は2位、面積は県内で最も広い都市。トヨタ自動車本社があり全国的にみても自動車産業が主となっているが、実は農業も盛んな地域。市の面積は広く、農地はあるが兼業農家のため、兼業した仕事の休日を利用した作業が主で、広がりにくいのが現状。その中、主に平地と猿投の山間部の地形を有効利用した農業が豊田の農業の中心となっている。平野では豊田の米「大地の風」や、愛知県第2位の生産量のお茶、少量多品目の野菜が作られ、山間部では桃や梨といった果樹が全国的に有名。今後は、豊田市周辺域だけでなく、農業全体を元気にするために活動を続けることで、未来の農業の活性化につながり、担い手不足も解消できるのではないかと期待を寄せている。


トヨタファーム代表 鋤柄 雄一さん夢農人とよた
トヨタファーム代表  
鋤柄 雄一さん

豊田市と田原市で養豚を営む8代目。
夢農人とよた会長としても忙しい毎日を送る。

●開催場所:夢農人マルシェ 豊田市竜神町錦29 ●開催時間:第1・3土曜日開催 10:00~15:00