2022年3月 旬のしずく~地産地消推進隊~

トマトも人も未来を創造・・・
可能性を生み出すチカラ

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牧野 成樹さん

愛知県豊橋市

「自分はトマトバカなんです…」という程、ミニトマト一筋。栽培のみならず、JAとよはしのミニトマト部会として、市内の小学校へ地産地消授業を行うなど食育も行っている。今後、この品種は牧野さんだけとなってしまうが、ファンの子どもたちのために栽培を続ける。


ミニトマトは産地が多く、その中でも自分たちにしか作れないミニトマトを追求し続けることを忘れない、牧野さんに話を聞いた。

ミニトマト農家がクレアとの出会う

起伏ある畑が広がり、施設栽培も盛んな豊橋市杉山町。ミニトマト農家の二代目として、ベジトピア株式会社 代表取締役を務める、牧野成樹さん。牧野家の長男として生まれ、子どもの頃から先代の姿を見て育った牧野さんは、大学も農学部を専攻し、地元農業関連企業に就職。営業職として7年勤め、さまざまな経験をしたことで知識と人脈を広げることができた。そして、30歳で跡を継ぐため就農した。
ミニトマト栽培に没頭し、経験を積む中、転機が訪れる。10年程前、梨のような食感としっかりとした甘さを持つ品種「クレア」に出会い、その魅力にすっかり惚れ込んだ。この出会いを機に、所属している部会内でグループを発足。北海道の圃場へ足を運ぶなど勉強を重ね、数ある産地の中でも、『高糖度トマトの産地豊橋』として栽培をスタートした。

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惚れ込んだクレアを世に出すために

楕円型のクレアは、黄色と赤色があり、酸味が少なくさっぱりとした甘味が特徴。基本的に、水を絞って栽培するためコクのある甘味になる一方、収量が少なめで病気になりやすいなど栽培が難しい。その貴重なクレアも、最初はなかなか苦戦したそう。
「当時は赤色以外の色のトマトがまだ珍しく、黄色は酸っぱく見えたり、腐っているように見えるなどイメージがあまり良くなかった。ただ、自分たちには産地として培った『負けない技術』を活かしたかった。他の産地より美味しいカラフルなフルーツトマトを作ろう」と悔しさをバネにした。更なる販売先も、カラフルな野菜が珍しくない海外にも目を向けることで実績に結びつけることができ、そこからテーマパーク内や百貨店で採用が決まった。その後、豊橋の高糖度トマトが全国で知られるようになった。

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牧野さんのこれから

「就農して15年。今まで農協を通じた共選だけだったが、2年前から産直への出荷も始めたところ、お客さんの声を直接聞くことができ、とても励みになっている」。最初はトマトが苦手だったお子さんも食べれるようになったと、牧野さんファンも多い。また、「自分を頼って新規就農を目指す研修生も来ています。自分も刺激を受けながらお互いに成長し、独立できるよう手助けしている」と4年前には法人化、育成にも力を入れている。採用している養液栽培に必要な養液の微生物や肥料を自分で研究し、常に前を向く姿は力強い。「休みが取りづらいなど、日本の農業のイメージを払拭していくことも大切。栽培も農業のしくみも、もっと良くしていきたい」と話す笑顔の絶えない牧野さんは、実ったクレアを眺めた。
【編集】コクのある甘味が特徴のクレアは、ついつい食べ続けてしまう程です♪

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