2016年12月 旬のしずく~地産地消推進隊~

syun_topbar自分の楽しさを栽培にも・・・
伝わる優しい温度

 太陽をたっぷりと浴び、鮮やかで美しい見渡す限りのお茶畑と隣接する畑で多くの品種の大根を作り出す岡本さんに話を聞いた。

【季節誌しずく】翠茗園 岡本製茶 翠茗園 岡本製茶 岡本 広巳さん

豊橋市東細谷町奥田95
Tel.0532-41-0952 Fax.0532-41-1995

愛知県では早摘みとして有名な豊橋茶を代表する茶業を営む「翠茗園」として知られるほか、冬は大根やかぶ栽培に力を入れニーズに応える。実演販売やお茶と野菜をセットにし提案するなど積極的に地元を駆け巡る。

 

静岡県牧之原から豊橋市細谷町へ

すぐ隣は静岡県湖西市、豊橋市最南端に位置する細谷町。畑広がる東細谷の中でも、起伏ある地域で春から夏はお茶栽培、お茶のオフシーズンの冬は大根とかぶを栽培している岡本さん。
先代までは静岡県牧之原で茶業を営んでいたが細谷に移住。当時まだ何もなかったこの土地も開墾が進み、独特な起伏ある土地に耕された。この特徴を活かしお茶栽培を始め、現在、自宅一帯は岡本さんのお茶畑が広がり約5ヘクタールに及ぶ。父、岡本さん、四代目を務める息子の広敏さん親子三代農林水産大臣賞を受賞するなど品質の評価は高く、緑茶・紅茶といった茶葉だけでなく、せんべいやパンなど加工品にも力を入れている。数年前に息子さんが茶業を継いだことから、「オフシーズンに何か新しいことができないか」と思うようになり、同業者やシェフの助言もあり大根とかぶの栽培を始めることとなった。

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冬の大根とかぶへのこだわり

岡本さんの畑の周辺は豊橋の中でも有数のキャベツやブロッコリー栽培が主流の地域。しかし年齢的に重量野菜は身体への負担が大きいこともあり今後継続が難しいこと、珍しい野菜に飲食店等のニーズが増加し需要が高まる傾向にあること、海からの風を利用し伝統的に作られてきた切干大根のノウハウが活かせることが決め手となり、白い大根に加え珍しい大根やかぶの栽培こだわり特化してきた。
岡本さんが育てる大根の品種は、手で皮がむける「もものすけ」、球内部まで赤い「紅かぶ(愛真紅)」、皮と中心がほんのり赤い大根「紅しぐれ大根」、皮は鮮やかな赤色で中は純白な「紅化粧」、緑肉の中国大根「青長大根」、肉色は鮮やかな紅色の丸大根「紅心大根」。かぶは、元祖サラダかぶ「はくれい」、黄金色の大型かぶ「黄金かぶ」の8種類。これからの大根やかぶは冬へ向けて味わいが増していく。

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岡本さんが思う地産地消

「全ての物を賄うことは難しいため地産地消は絶対ではないが、以前に比べると当たり前になってきていると思う。地元で栽培し収穫されたものを地元に提供すること即ち、顔が見えるということになる」と岡本さん。
その形としてお茶の販売は産直をはじめ、イベントなどで対面実演販売を積極的に行うのが「岡本さんのスタイル」。「いろいろな種類の大根やかぶに関しては珍しいだけで終わらせず、紅色と白色が一度に楽しんでもらえるようにセットにするなど販売も工夫している。加工品に至っては人参を加えた切干大根も喜ばれている。まず第一に、自分が楽しみながら作っているのが色々なことに繋がっているのかな」と微笑みながら語る岡本さん。そんな温かい思いが、手に取った人へと伝わっていく。
【編集】ピカピカの大根と、太陽に照らされたキラキラ光るの茶畑の広さに驚きました。

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