2016年9月 旬のしずく~地産地消推進隊~

syun_topbar小規模・分散農地だからできる
少量多品目、楽しい野菜のパッチワーク

 年間通じて暖かな田原市赤羽根の地で、11か所の農地を持つ。その農地に合った農作物を独学で作り上げる、中川さんに話を聞いた。

【季節誌しずく】田原市  Patch Farm Patch Farm  中川 貴文・倫子さん

田原市
農地や十数年前の耕運機などがあったものの、代々農家ではなく、夫婦で新規就農する。役割分担をしながら、独自の販路を築き、北海道から鹿児島までファンは多い。えぐみが少なく、子どもからのおいしいの声も多く届く。

 

二人で選んだ地田原・赤羽根

渥美半島の中ほどに位置する田原市赤羽根町。太平洋(遠州灘)に面し、太平洋ロングビーチや赤羽根港があり、海と太陽の印象が強い。この地で、約1年半前に夫婦二人三脚で新規就農した中川さん夫妻。
貴文さんは田原市赤羽根町出身、倫子さんは徳島県出身で、二人は大学時代の同級生。貴文さんは「楽しい」をキーワードに起業を目指し、生活に関わる食=農業を職業として選び、農薬会社など会社員を9年務めた。倫子さんは、人と接することと作ることを目指しパン屋に勤務し技術を習得、地域活性の活動も行ってきた。農業をスタートさせるにあたり、「どこで始めよう…」と、それぞれの出身地で悩んだそう。結果、「太平洋の潮風と太陽の恵みを受けたこの赤羽根を出発点として選んだ。祖母が商店をしていることもあり、将来的な展開も考えた。」と貴文さん。二人の夢に向かった新しい農業の形が始まった。

【季節誌しずく】田原市  Patch Farm【季節誌しずく】田原市  Patch Farm【季節誌しずく】田原市  Patch Farm

中川さんが考えるこだわり

現在、田んぼと畑合わせて1町1反を貴文さんが主に手掛け、倫子さんは子育てしなが販路やプロモーションを行っている。中川さんがこだわる野菜は、「おいしい」、「楽しいを作る」のほかに、とてもカラフルで元気いっぱいを伝えてくれる。年間約50品目で、定番の野菜を中心に、色目が鮮やかな野菜、珍しい野菜をバリエーションに加え、新しい野菜の栽培にもチャレンジしている。
「パッチファーム」は、「かわいらしさと、カラフルな野菜を組み合わせた、パッチワークを表している。」と農園名と二人を象徴している。最近は、白いゴーヤは飲食店にニーズがあり、オーダーに応えつつ、同時に産直や宅配用には手作りレシピを付けるなど、食べてもらいたい気持ちを添えている。

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中川さんが思う地産地消

田原は大規模栽培が増える中、小規模の分散した農地が目立つそう。貴文さんは、「小さな農地を使い、小規模だから有機栽培でき、小回りがきく。、現在は11か所の畑で各土地の風向きや日当たりによって農作物を選び、ローテーションをしている。産直にも積極的に品を出し、自分たちの形が地産地消にも繋がればと思います。今後は畑イベントや野菜を使ったパンを作っていきたい」と、3、5年後のしっかりしたビジョンに気持ちが膨らむ。今は、産直や個人・飲食店の個別注文が中心。中でも、子育ての中で考えた離乳食セットが人気とか。中川夫妻だからできるスタイルに注目が集まる。
【編集】ご夫婦の笑顔と、ビタミンカラーの野菜に元気もらいました。

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