2015年9月 旬のしずく~地産地消推進隊~

syun_topbar終わることのない新たな挑戦を…この地「新城」で

 スフィーダはイタリア語で「挑戦する」を意味する。野菜を食べて元気や笑顔になってもらうために、おいしい野菜作りに挑戦。試行錯誤を続けながら3人で今の栽培スタイルを確立し、この9月で3年目を迎えた。
夏を代表するオクラだけでも5種類栽培するなど、年間100種類以上を栽培。無農薬にこだわり、多品目を作りこなす3人に話を聞いた。

季節誌しずく「新城・スフィーダ」スフィーダ
白井陽さん
白井俊充さん
保坂進之介さん

新城市
新城の若手農家をリードしている3人、9月から保坂さんが帰郷し、2人になるスフィーダのこれからにさらに期待をしたい。

タイミングと縁で誕生

陽さんの実家はもともと農家。大阪の大学を卒業後、祖父の姿を見てこの新城で農家を継ごうと決心。俊充さんと保坂さんは同じ大学。俊充さんも地元の新城へ戻り、その頃すでに農家として出発していた陽さんの田植えの体験に参加することになった保坂さんと共に、この地「新城」そして「農家」という職業に魅了され就農した。様々なタイミングや縁が重なり、2年前に3人はスフィーダとしてスタート。大学では経営を学んだ3人。農業はほとんどが独学だったが、陽さんの家族や周囲の支えもあり、今の栽培方法にいきついた。肥料ひとつとってもどの野菜が合っているのか…試行錯誤を繰り返し、「よりいい物を」と日々、熱が入る。
季節誌しずく「新城・スフィーダ」季節誌しずく「スフィーダ」季節誌しずく「新城・スフィーダ」

本当の顔の見える生産者を目指す

手掛ける野菜はオクラ、ミニトマト、キュウリ、ズッキーニ、さといも、すいか、お米など、年間を通じて露地中心の無農薬、多品種多品目野菜を栽培。特に、にんじんは、「始めた最初の時に甘くておいしいにんじんができ、とても思い出深いです。今でもにんじんは自信のある野菜のひとつ。形の悪いものなどはジュースにするなど加工品に変え、また違うカタチでおいしく楽しんでもらいたい。」と、保坂さん。自慢のおいしさと一緒に顔の見える生産者としてしっかりと伝えたいと、地元イベントにも積極的に出展。その効果もあって、実際にどんな環境でどんな所で作られているのかと、興味を持ってわざわざ圃場へ、足を運ぶお客さんも多いそう。

季節誌しずく「新城・スフィーダ」

地産地消について…そしてこれから…

地産地消について、「素晴らしいことだと思います。僕たちの畑は入り組んでいて全体に形は悪いけど、自分たちのできるスタイルでスフィーダの畑を作り、新城の環境があるからこそ作ることができていると感じます。お客さんが来ても楽しんでもらえるような畑づくりをこれからもしていきたい。」と、陽さんは語る。
2年間、3人の絶妙なチームワークで作り上げてきたスフィーダだったが、保坂さんが地元帰省で卒業を迎える。3年目を迎える9月に新たなスタートを切る新生『スフィーダ』。「不安もあるが、野菜作りに加え、畑での料理教室もやってみたいし、挑戦し続けていきたい。」とスフィーダを意味する新たな挑戦が始まる。
【編集】若い3人の情熱の結晶の畑にはこれからの未来を予感させるパワーを感じました。

季節誌しずく「新城・スフィーダ」季節誌しずく「新城・スフィーダ」季節誌しずく「新城・スフィーダ」

 

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