2015年3月 旬のしずく~地産地消推進隊~

syun_topbarサラダに最適!生食できる「ほうれん草」

【季節誌しずく】河合祐介河合農園
河合 裕介さん

愛知県豊橋市杉山町

「無限に広がるサラダの世界をお手伝い」と掲げ、河合農園のサラダ野菜部門責任者河合さん。両親はレタスやスナップエンドウなど土壌で栽培、河合さんはオリジナルの養液栽培で葉物を栽培する。

 


生で食べられるほうれん草を作りはじめ約9年。環境作りや栽培サイクルを研究し、自分なりの養液栽培システムを確立。子どもたちのおいしい!の言葉を力に、自ら動き発信を続ける河合さんを紹介。

河合さんの養液栽培システム

地元の高校を卒業、大学では園芸学部で農を学ぶ。卒業後は知り合いの農家の下で学びながら自身の独立の準備を進め、2007年に立ち上げ、約8年満を持して26才の時に豊橋の杉山町に現在のハウスを立ち上げた。
河合さんの栽培方法は、既製のシステムをベースに自ら手を加え仕上げた「河合さん」オリジナルの養液栽培システムを使った土を使わない養液栽培。必要な養分を水に溶かし培養液を循環させて育てる栽培方法で、1年を通じて栽培が可能。農薬を使わず育てることができる害虫対策面からもこの農業を始めたという。
自慢のシステムが並ぶ衛生管理されたハウス内は、自然の光と風でのみで空調などでの気温調整はしない。養液栽培の命とも言える水の水温を調整することによって、水温は夏は約25℃、冬は約14℃保たれ、生育の環境を一定に保っている。

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自分たちがほうれん草に合わせる

主力は、その名も、「やわらっかほうれん草」。同じやるなら自分の好きなサラダの野菜、そして当時、この地域では誰も栽培していない勝負ができる野菜を、と選んだ。寒さに強いものや病気に強い品種など、年間5種類を育て分け、経験でその切替などのタイミングは逃さないという。そんなほうれん草は、形状にもこだわったふわっとし大きめ、アクが少なくサラダとして生食ができるしっかりタイプ。「この場所は高台。お茶畑やたばこ、キャベツ畑などに囲まれ静かで電灯がない場所。光に敏感で、ほんの少しの光でも成長し、花を咲かせるほうれん草。習性も考えこの環境が大切なんです。夜になると、この一帯ほんとに真っ暗ですよ。」と笑顔で話す。

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地産地消と収穫体験

去年に初めて、友人家族を中心に開催したのが収穫体験。野菜が嫌いな子どもたちも、一連の作業をしていると興味を持ち、食べてくれるようになったそう。「これをきっかけにいろんな野菜を食べれるようになってほしい。地元の小売店さんとコラボして、実際に自分が動いて伝えていきたい。生で食べれるからこそ地元の方にたくさん食べてもらいたい。」と河合さん。その他の葉物もオーダーで応えるなど、溶液栽培の挑戦はこれからの未来へまだまだ続いていく。
【編集】サラダやスムージーのブームもあり、手軽に食べられるほうれん草の存在にびっくり 。お手製のスムージー、とってもおいしかったです!
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