2013年9月 旬のしずく~地産地消推進隊~

syun_topbar農業と食への飽くなき探究心 終りなき楽しむ農業

1309_imaizumi今泉健次・次子さん

愛知県新城市
●個人受付 Tel.0536-22-0600
●旬のひろば Tel.0536-24-9177

新城市で兼業農家を続け十数年。別に仕事を持ちながらも、田んぼ、畑を管理し、自分たちが作りたいもの、食べたいものを自ら研究しながら栽培をしている。苗を調べたり、種をネットで探したり、とにかくなんでも「やってみる」のが好きで、チャレンジすることを忘れない。


珍しい作物の栽培取り組みや、刈り取った草や米ぬかを使ったオリジナル堆肥など、体験しながら挑戦しながら楽しむ農業を実践。最近は田んぼアートにも挑戦するなど、進化し続ける今泉さんを紹介。

水源に対する 感謝と不安

山の麓の自然豊かな中、今泉さんの田んぼや畑から北には新東名高速道路が作られ(取材時は平成25年8月下旬)、急速に周辺の景色が変わり始めたここ新城矢部地区。「昔からここの水はとてもきれいで、尽きることがない。クレソンが自生していて、訪ねた皆さんが褒めていかれる。」と今泉さん。この水の恵みを利用して作られる1.8haある田んぼのお米は、FFC農法の契約米のみ。ヒノヒカリの品種を有用微生物を活発に働かせるFFCエースと健康飲料のFFCパイロゲン、EM菌を利用し、田んぼの土壌と水を活性化。お米は高エネルギーで生命力も強く、小粒ながら粒の厚みやきれいな艶があり、粘りも大きいと評価も高いそう。しかし、そんな水源も今のところ急激な変化は見られないが、工事中の山から引いている以上、落ち着くまでは不安は拭えない。今泉さんは新東名高速道路中の山肌を見ながら語る。

クレソンが自生する豊かな水源~地産地消推進隊~今泉さんのヒノヒカリ~地産地消推進隊~水源付近の工事が気になる~地産地消推進隊~

育てられるものはとにかく試す

お米以外では、例年の青大豆の他に、今年は黒あずき、大納言といったぜんざいにぴったりの豆類にも挑戦。そして去年から栽培面積を増やしたのが落花生。乾燥落花生よりも、茹でて食べるスタイルがおすすめ。新鮮だからこそ味わえることと、目新しさもあって反響が大きかったそう。また、この夏チャレンジしたのが『麦茶』。イチバンボシという品種の麦を使い、乾煎りまで行った。昔懐かしさと今年の暑さも手伝って、なかなかの人気。そんな中、他にも小麦や蕎麦を栽培し、自家製無農薬のうどんとそばの販売も手掛ける。数量が少なく、なかなか店頭に出せないが、知人の間ではかなりの評判とか。
販路は個人取引と、毎週月・木曜日、午後2時から6時まで、千郷小学校前のプレハブ店舗で開催されている有機無農薬の旬の野菜を販売するお店「旬の広場」に出品している。その時収穫される旬のものから、手作り加工品まで、出品しあう仲間の刺激を受けながら、続けているそう。「お客さんの反応もやりがいになるから」と、次の意欲への意欲も満々。

麦茶の品種「イチバンボシ」~地産地消推進隊~今泉さん自慢の落花生~地産地消推進隊~今泉さん自家製そば~地産地消推進隊~

地産地消の思い

地産地消は賛成。まず流通経費削減できる、今後も地元でもっと消化できるシステム構築がなされてほしいと願う。その中で我々は、買ってもらえるもの、売れるものを作ることが今後の課題。個人でいろいろと作ってよかったことは、農業人として人の輪が広がったこと。教えてくれる人、作ったものを評価してくれることへの感謝がやりがいになり、今日までやってこれたと思う。挑戦することも、作ったものが毎日成長するのも、試行錯誤も楽しみ。とにかく目に留まって気に入ったものや、おいしいと思ったもの、皆が作らないものを作るのが好き。『楽しみながらの毎日が生きがいだ!』と慢心の笑みで今泉さん夫妻は話してくれた。
【編集】笑顔が絶えないお二人に逆に挑戦する元気をいただきました。おそば最高でした!
獣害の被害も増え、電気を使った防衛や 対策も欠かせない~地産地消推進隊~米ぬかを散布し耕したオリジナルの土壌 みるみる植物が元気になるという丸々と太ったオクラ~地産地消推進隊~

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