2013年3月 旬のしずく~地産地消推進隊~

syun_topbarこれぞ産直!流通規格にはない、本物のお客様規格

豊橋市 山本剛司さん
山本剛司さん

愛知県豊橋市

農家さんといえば決められた規格を基準に同じものをたくさん作るイメージが一般的。それとは逆に「少ない量、いわゆる規格外れと言われる物でも本当に欲しいお客さんがいればそれも規格。秀品も同じことではないか…。」確固たる考えがありながら、「何でも作るから「農家さん」じゃなくて『百姓』だよ。」と笑顔で話す、とても気さくな山本さんにお話を聞いた。


農家さんといえば決められた規格を基準に同じものをたくさん作るイメージが一般的。それとは逆に「少ない量、いわゆる規格外れと言われる物でも本当に欲しいお客さんがいればそれも規格。秀品も同じことではないか…。」確固たる考えがありながら、「何でも作るから「農家さん」じゃなくて『百姓』だよ。」と笑顔で話す、とても気さくな山本さんにお話を聞いた。

地産地消への思い

収益を考えると、まず東京に市場が向く。流通手段であるトラックを基準に梱包箱が決まり、農産物規格が決まり、それを生産者が作る。自ずと野菜は地元の店頭には並ばなくなる。「やはり、地元の方へ食べてもらいたい!が一番にある、地産地消は本当に賛同。自分の思う規格をしっかり設定し、バラエティある需要にあった産直ならではの「もの」を売っていきたい。そして、輸入品に負けないよう、変化している現在の食の形に添ってやっていくことも大切と感じている。」常に先を見据えた山本さんの熱い思いが伝わった。

豊橋市 山本さん_いちご豊橋市 山本さん_いちご産直豊橋市 山本さん_いちご産直豊橋市 山本さん_いちご産直豊橋市 山本さん_いちご産直豊橋市 山本さん_いちご

産直農家だからできるオーダーメイド生産

先代(実父)がいちごを手がけ、大手スーパーやケーキチェーン店へ卸していた。山本さん自身も手伝いながら生花にも力を注いでいた。時代が流れ、いちご需要が他へ移りつつあった頃、夫婦で産直を中心に卸すようになった。「産直は自分たちのスタイルに合っていて、直接、お客さんの声を聞け『お客さんの要望にあったものを』をコンセプトにいわゆるオーダーメイドでもやっています。」と山本さん。生産量を決めて余分には作らない。その為、急な要望には応えられないが、収穫できる時期を逆算して依頼に応え、最高の仕上がりで提供できるそう。

豊橋市 山本さん_いちご豊橋市 山本さん_いちご産直豊橋市 山本さん_いちご

「同じ品種で同じつぶの大きさで同じ色のいちごを50個。」という細かな注文も応えている。品種改良も行い、常に挑戦、手がける種類は多く、知識と技術でお客様の要望に応えられる体制を整えている。農薬や化学肥料も安全性を確保、サプリメント的な役割に頼ることなく、有機質管理を行い、痩せない土づくりをしている。これも、様々な知識があるからできること。「欲しいものを欲しい人に届ける規格」こそが、山本さんならではのオリジナルスタイル。「こんな買い手と生産者、対面に近い状態だから本当の安心に繋がるのではないか。」と話す横顔がとても印象的でした。
【編集】オーダーメイドという農業の違ったスタイルに驚きました。生産意欲や今後の農業のカタチに対する考え方、とても熱かったです。

 

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