地元の木を感じて欲しい
無人販売が導いてくれた新たな道
製材所の三代目
国道151号線を北に上がった、山々に囲まれた北設楽郡東栄町振草地区で、製材業を営む有限会社粟代製材所。鉄鋼工場などで使用される鉄板を挟む番木などを主に、工事などに使われる土木関係や建築関係も手掛けている。現在、代々技術を受け継ぎ代表取締役を務めているのが三代目の原田直樹さん。原田さんは調理師専門学校を卒業後、豊橋市内の飲食店に勤務し、25歳で地元東栄町に戻り製材所に入った。経験を重ねさまざまなことが見えてきた。
製材所としての将来
昔は地元の切られた木は一度、豊橋の市場まで運ばれ、それを購入して東栄町まで戻ってくる流れだった。「輸送費など考えると直接購入できるようにしたい」と時代に沿う見直しや、イベントに出展するなど自ら動いてアクションを起こすことの必要性を感じるようになったそう。「将来的なことを考えて、魅力的な会社にするには何が必要かを思い、やり始めて楽しくなってきたのが40歳の時だった」と原田さん。工夫やアイデアは、やってみたからこそ見えてきた景色だった。
無人販売所の存在
そして5年前に「炎の癒しを楽しんでほしいことと、製材所に声をかけにくい方でも気軽に買えるように」と製材所の横に建てた無人販売所で薪や炭、スウェーデントーチなどの販売を始めた。
キャンプブームや自粛期間が追い風となり、多い年で約4,000束の薪が売れた。これをきっかけに、ファンが増え人脈の繋がりも広がっているそう。「地元の友人たちとも協力し合いながら、自分だからできることを発信して木と携わっていきたい」と製材所として未来の道を切り開く。
キャンプブームや自粛期間が追い風となり、多い年で約4,000束の薪が売れた。これをきっかけに、ファンが増え人脈の繋がりも広がっているそう。「地元の友人たちとも協力し合いながら、自分だからできることを発信して木と携わっていきたい」と製材所として未来の道を切り開く。
有限会社 粟代製材所
●北設楽郡東栄町振草古戸土橋8
●TEL:0536-78-5015
●営業時間8:00~17:00 ●定休日:土曜・日曜・祝日
●Instagram:@awashiro
ウッドデッキなど個人の注文や、まとまった薪の小売販売も可能。
大工といった木を扱う職人さんと共に、仕事ができる環境を作りたいと夢を持つ。