肉一筋、肉屋「かどや」三代目

　小笠原さんは、全国食肉専門学校卒業後、精肉や飲食業に携わり経験を積み三代目を継ぐ。1号店の豊川市一宮町「三河一宮かどや」は歴史も古く、とんかつをはじめとする精肉を使ったお弁当が人気でファンも多い。
　今まではとにかく突っ走ってきた、数年前より年齢と共に「次に何ができるだろう、何がしたい…」と考えるようになり、いつしか伝統ある「かどや2号店」を作りたいと思い始めた。それが転機となり、ゆっくりと2号店の候補地探しを始めた。

新城市上吉田地区との出会い

　山、海、川、城下町などあらゆる場所の見て回った。その中、以前より良く足を運んでいた奥三河に注目。新店舗となる新城市上吉田の古民家物件を見た時に「この場所なら自分の思いが叶える」と思ったそう。周辺を散策し、町の雰囲気や風情、そしてなにより人の温かさに惹かれた。
　こうして、古民家の店舗作りを開始し、2年通い続けた。調理場や販売スペースは業者に依頼、イートインスペースや裏庭は小笠原さんとスタッフで掃除や手入れなど行い、愛着あるお店が完成した。

10月8日オープン！

　そして、秋の香りを感じ始めた10月8日、奥三河鳳来 肉匠かどやをオープン。
　「この地区は野菜を栽培している方が多い。メインはお肉ですが野菜は絶対に必要な食材。地の野菜を使い、一宮店では味わえないメニュー、またジビエといった地域柄を活かした洋食レストランへと今後繋げていきたい」と小笠原さん。
　店舗からの景色も良く、裏庭にはベンチなども設置され、訪れる方には美味しい料理と少しでもこの地域を楽しんでもらいたいという気持ちが伝わってくる。