家族で育て続ける実り多きこれからの「未来」
■平川農園 平川 浩明さん・康予さん
豊橋市老津町
50年以上前は海苔の養殖が盛んだったが埋め立てられ、農業の盛んな地域となった老津町。この地で鉢物を長年栽培していたが、時代の流れもあり、新たな挑戦を続けている。
Instagram：@hirafarm_1227
花から果樹に切り替え、いつも夫婦二人で試行錯誤の毎日。共に歩んできた平川ご夫妻に話を聞いた。
農業高校卒業後鉢物の世界へ
豊橋市老津町は古くから農業の盛んな地域で、起伏をうまく利用しながら畑やハウスが広がる地域。この豊かな地で、イチジクや柑橘類など栽培している平川浩明さんと康予さんご夫妻。
浩明さんの両親も農家で野菜を主に栽培していた。その背中を見つつ、浩明さんは、愛知県立渥美農業高等学校で施設園芸を専攻し、鉢物を学んだ。卒業後は、安城市で鉢物生産者の元で研修を積み、地元へ戻りシクラメンの栽培を始め就農したのが20歳だった。その当時、この地域では早くからガラスの温室が多く建てられた時代で、浩明さんもその中のおひとり。
長年、シクラメンや花壇苗を丹精込めて作っていたが、10年程前から状況が一変する。ホームセンターなどで、一鉢が千円以下で販売されるようになると、価格が大きく下振れした。同じ頃、浩明さんは体調を崩してしまう。
シクラメンからイチジクへ
「シクラメンも重労働で、体調の負担や将来を考えて、8年前からメインをイチジク栽培に切り替えた」と浩明さん。現在は、露地栽培と温室の一部でイチジクを栽培し、その他の温室では引き続き数を減らしたシクラメン、6年前からデコポンとせとかの柑橘類、5年前からは温室横の畑ではキウイを試験的に栽培を始めた。
「60歳からいろいろと始めたが、ハウス施設や設備があったからこそ、挑戦もできている。美味しいものを作ることがやりがいで、今はとても楽しい」と笑顔の二人。
イチジクは7月から10月いっぱい、冬は柑橘類、年末はシクラメンの出荷となる。イチジクもシクラメンも、出荷に至るまで1年の期間の手入れが必要で、夫婦二人三脚の作業に加え、時に娘さんが手伝いに入り、インスタグラムは息子さんが担当し家族みんなで支え合っている。
「60歳からいろいろと始めたが、ハウス施設や設備があったからこそ、挑戦もできている。美味しいものを作ることがやりがいで、今はとても楽しい」と笑顔の二人。
イチジクは7月から10月いっぱい、冬は柑橘類、年末はシクラメンの出荷となる。イチジクもシクラメンも、出荷に至るまで1年の期間の手入れが必要で、夫婦二人三脚の作業に加え、時に娘さんが手伝いに入り、インスタグラムは息子さんが担当し家族みんなで支え合っている。
平川さんのこれからと地産地消
イチジクは毎日収穫、葉かきなど作業、虫との戦いもあって手間がかかり、とてもデリケートな果物。大切に育てられたこの愛情いっぱいのイチジクは、康予さんと娘さんで六次産業化にも取り組み、ドライイチジクも人気だそう。
「今後は『ほどほどにゆっくりと』を大切にやっていきたい。地産地消は理想的で、とても良いことと思います。難しいこともあるけど、地元の活性化のためにも必要と思う」と浩明さんは語る。また、近年の異常気象との戦いや、今やガラスの温室を修理できる職人もほとんどおらず、時代による将来的な不安は少なくない。ただ「シクラメンはトラクターを使わないので、現状や後々を考え果樹を選択した。イチジクの樹も20～30年は収穫できるので、家族でやっていけたらいいな」と将来を見つめる。
「今後は『ほどほどにゆっくりと』を大切にやっていきたい。地産地消は理想的で、とても良いことと思います。難しいこともあるけど、地元の活性化のためにも必要と思う」と浩明さんは語る。また、近年の異常気象との戦いや、今やガラスの温室を修理できる職人もほとんどおらず、時代による将来的な不安は少なくない。ただ「シクラメンはトラクターを使わないので、現状や後々を考え果樹を選択した。イチジクの樹も20～30年は収穫できるので、家族でやっていけたらいいな」と将来を見つめる。
【編集】「今が楽しい」という言葉が印象的でした。イチジクからも愛情が伝わりました。
