2016年3月 旬のしずく~地産地消推進隊~

syun_topbar「地の利」「地の力」最大限に
太平洋を臨むハウス

 アロエベラは、実際に肌に触れたり食したりするもの。だからこそ安心安全で無農薬栽培にこだわりを持つ、生竹さんに話を聞いた。

生竹園芸 生竹 勇・利江さん生竹園芸 生竹 勇・利江さん

豊橋市
豊橋市でアロエベラを栽培し始め28年。趣味で盆栽を楽しむ傍ら、昔から健康や美容にに良いと言われていたアロエベラ栽培に挑戦。この挑戦が転機となり、趣味から専業農家へ。今では全国から注文が絶えない程の人気。

 

 

生薬として知られるアロエベラに注目

豊橋の南部地域の暖かな畑の広がる地区で、いくつかの大きなハウス内でアロエベラを約7、000本を栽培している生竹さん夫婦。もとは兼業農家で会社員の傍ら、趣味であった盆栽、蘭などの鉢の中にアロエベラもあったという。アロエの品種は主に「アロエベラ」と「キダチアロエ」。アフリカ原産のユリ科植物で、直接肌に塗ればやけどや切り傷などによく、食べれば胃もたれや便秘改善など、日本国内でも昔から生薬として親しまれてきた。キダチアロエに比べ、アロエベラは肉厚で調理にむいており、ヨーグルトやジュースにと手軽に食べることができる「まさに、いいことずくめだ。」と注目したのがきっかけ。当初は、少ない数の鉢を名古屋などに出荷していたが、師匠の丸徳園芸さん、JAを巻き込み、アロエベラの市場を作ることを決断し、会社を退職。以来、アロエベラの専業農家となり、28年が過ぎた。

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生竹さんが思うこだわりのかたち

生竹さんのこだわりは何と言っても「無農薬栽培」。人の口に入るものだから安心安全にという気持ちは農業を始めた当時から思っていること。
この「無農薬栽培」実現のために、米糠や鶏糞、独自の手作り発酵飼料などを栄養源に加え、土壌の改良を行った。その努力が実を結び、「ここはもぐらもへびもいる。蜘蛛の巣も取らず、昆虫や動物のハウス内の生態系を利用することで、農薬はしなくても済む。夏は暑さに、冬は寒さに強いアロエベラを育てるのにはとても大事なことなんだ。」と生竹さん。
そして株から育てるこだわりを持つ。種から育てると約2年弱かかるが、子株を切り取って株分けや挿し木で増やすことによって、約1年で新しい株を作ることができるという。

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生竹さんが思う地産地消

「完全に全部を地元だけではできないけど、良いものがすぐに手に入ることはよい、環境を活かした地産地消は必要。現在、アロエベラは健康志向から人気で、販売は全国が視野。そんな期待に、しっかり応えられる物を今後も作っていきたい。」と。主役にはなれない重要な名脇役食材「アロエベラ」。「沖縄産」に負けず、コツコツと「豊橋産」のプライドを守り抜いていく使命感。「アロエにしかない有効成分は医学的にも効果が証明されています。料理なら天ぷらやシャーベット、スムージーがおすすめよ。」と、二人の熱意と自信に満ちた笑顔がとっても印象的でした。
【編集】天ぷら最高!花芽は中華料理の高級食材。知らないことだらけでしたが、すっかりファンになりました。

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